ブックタイトル月刊総務2015年4月号特集_試し読み
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月刊総務2015年4月号特集_試し読み
2015.4 18リア選択や能力開発を支援・ 短期的な業績や行動の評価のみならず、エンプロイアビリティの維持・向上に向けて自律的に行動し、自分のキャリアを磨き続けているかについても評価。複線型人事制度の導入【自己成長(キャリア開発)を考える場=キャリアドックR】・ 四〇歳代、五〇歳代向けキャリア開発研修や個別キャリアカウンセリングといった集合支援・個別支援の実施【職場での継続支援/活躍場所とのマッチング】・ キャリア開発行動の継続支援として、上司向けキャリア開発支援研修の実施・ 自らの強みや価値観が生かせ、組織への成果貢献ができる活躍場所とのマッチングを上司や社内外カウンセラーが支援・ 参加者自らが主体的に取り組むコミュニティ作りの促進「トータル・キャリア・サポートは、『自主性を促す個人のキャリア開発』と『主体性を生かす風土作りや個人と組織の健全な関係作り』を同時に行い、相乗効果によって個人と組織のパフォーマンス向上、さらには経営力強化につなげていくことを目指すものです。CDP(キャリア・デベロップメント・プログラム:中長期的な視点で社員のキャリア形成を支援するプロる』か、という軸を設けて四〇歳代社員をセグメント化し、それぞれの活躍場所と求めるキャリアの方向性に応じた支援を行うことがポイントになります(図表?)。このとき不可欠なのがキャリアカウンセリングです。社内外のカウンセラーにより、キャリア、ライフ、社内外の雇用市場などに関するカウンセリングを行うことで、キャリアの方向性を明確にしていきます」 自律型社員を作るキャリア開発支援施策日本マンパワーでは、自律型ミドル世代社員を作るためのキャリア開発支援策として、次の三つの施策を提案している(図表?)。【キャリア開発を促進する制度・仕組み・風土作り】・ 目指すキャリア目標を定義した「キャリアモデル」、事業戦略等に基づく必要人材像・能力項目を定義した「能力体系」、および能力体系を前提とした「能力開発体系」を連動させた、人材マネジメントのフレームワーク「CDF(キャリア・デベロップメント・フレームワーク)の整備。人材開発・モチベーションマネジメントサイクルが適切に回る仕組みを構築・ キャリアカウンセリング体制を構築し、対象者にとって望ましいキャ意識を転換するよう働き掛けることがポイントになります。 二つ目の『能力のダイバーシティ』とは、七〇歳代雇用時代の到来により、雇用期間が長期化していく中で、社員に多様な能力を身に付けさせることで事業環境の変化に柔軟に対応し、会社が用意する職務とのマッチングの可能性を高めることです。今からの時代、たとえば〝生涯基礎研究一筋?といった単線では、万一、事業の撤退等の事態が起こった場合に行き場がなくなってしまいます。『自分はこれしかできない』とあきらめたり開き直ったりさせないためにも、多様な職務を二〇歳代、三〇歳代のうちに経験させ、四〇歳代以降の職業人生後半戦に向けてキャリアルートを複線化しておくことが必要です。さらに加えて四〇歳代のうちに陳腐化した専門能力の更新と体系化を行って、ミドル世代社員の能力の『核』を確立できるように支援し、五〇歳代、六〇歳代になったとき、その『核』を強みとして組織に貢献できるような仕組みを整えます。 そして、三つ目の『〝戦力化?できる職務とのマッチング』とは、蓄積・更新した自らの強みや価値観を生かしながら、組織貢献できるキャリア・ワークプレイスとのマッチングをいいます。会社として『今以上の業績貢献を期待する』か『現状成果維持を期待する』か、また『現職務・役割で活躍する』か『新たな職務・役割で活躍すワーの「四〇歳代向けキャリア開発研修」は前年比一七〇%伸長となっているという。 この研修の開発協力者である、アイデンティティ生涯発達論の研究者である広島大学大学院の岡本祐子教授によれば、「四〇歳代を中心とする中年期は、人生の峠であり、心理的な危機の時期である。今の岐路(中年期の否定的・限界的感覚)から、これで自分の先は見えたと感じるか、新しい自分を見つけるチャンスと捉えるかで、その後の生き方やアイデンティティの様態はかなり異なる」とされる。 秋本さんも、ミドル世代社員のエンプロイアビリティを自律的に磨いていくためには、会社としての支援が不可欠だ、と強調する。それを踏まえ日本マンパワーはキャリア開発支援に関する基本的な考え方を、①自律意識の醸成、②能力のダイバーシティ、③〝戦力化?できる職務とのマッチング、としている。 「一つ目の『自律意識の醸成』は、危機感を喚起して主体的な仕事・キャリアの価値観を持ってもらうということです。四〇歳代は管理職昇格への頭打ち感はあるものの、五〇歳代以降に比べて、定年までの将来志向の意識をまだ持てる年代であるといえます。そこで、四〇歳代中盤くらいまでは職位昇進を目指す意識を強化し、それ以降は『出世』型よりも『やりがい』型、『自己成長』型の仕事・キャリア価値観に