ブックタイトル月刊総務2015年10月号第2特集_試し読み
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月刊総務2015年10月号第2特集_試し読み
53 2015.10 読者の関心事にリンクした記事にするためには、読者=従業員のことを知らなければいけません。読者の抱える仕事上の不安や課題、問題意識などの情報は、現場を歩いてキャッチしていくのです。社内報の担当部署では会社のさまざまな情報に日々接していますが、現場はそうではありません。現場目線で企画、編集していきましょう。 また、社内報として、どの階層をメインの読者として編集していくかを決めているでしょうか。ここが動けば会社が動くという、影響力のある階層をターゲットに据えましょう。たとえば、これから会社を背負っていく若手リーダーであったり、会社の主戦力であるパート・アルバイトの方であったりと、メイン読者を意識して企画・編集していくことが必要となります。 号ごと、企画ごとにターゲットを設定することもあります。同じ会社の従業員といえども、知識の前提条件や、職場環境、価値観、すべてが一人ひとり異なりますので、深く刺さる企画にしようとすればするほど、ターゲットを絞らないと、共感を得ることは困難です。ニュース記事や、会社の概況を理解してもらう企画は別ですが、共感を得る、そして行動に結び付ける企画は、全員に読ませることは無理と考え、その企画ごとに明確なターゲットを絞って編集していくとよいでしょう。 社内報は読まれることで、掲載してあることを「知り」、内容がわかりやすく、興味が持てれば「理解」され、記事の登場者の思いに触れることで「共感」されるのです。 社内報担当者自身として、会社が好きか、ここで働く従業員が好きか、会社を良くしようと思っているか。そのような思いがあれば、読者に好感を持たれるはずです。なぜなら、記事の書き方、写真の撮り方一つにそれが表れるからです。読者は敏感です。社内報担当者の人間観、会社に対する思いはすぐに誌面に表れ、読者に伝わります。 従業員のことを知り、自らも知ってもらい、一緒になって会社を良くしていく。そのための社内報であるべきです。①読みたくなる内容か? 読者を振り向かせるためには、読者の興味、関心事にリンクしていなければなりません。もっとも大事なのは「社員を知る」ことです。 一般的に従業員が社内報に求めていることは図表4に示したようなものといわれています。②読みたくなる切り口か? 「人間がもっとも興味を持つものは人間である」という言葉があるように、身近な従業員を登場させることは、読ませるフックとなります。 身近な従業員が、身近で実行していることを掲載することで、「自分にもできる」と思わせる効果があります。本人だけでなく、その家族、また同じ部署、同期、知り合いなどにも興味を持って読まれるでしょう。このように、ある階層に当事者意識を持たせ、共感してもらうには、その階層と同じ階層の従業員を登場させると効果があります。同じ境遇、同じ立場、同じ職種……といった「同じ○○」に読者は「つながり感」を持ち、興味を示すのです。③読みたくなる見せ方か? 内容や切り口が良くとも、文字がぎっしりで読む気にならないなど、見せ方が悪いと読まれません。読者の関心事にリンクしたタイトルであり、わがことと感じさせるリードがついていて、小見出しだけを追っていってもある程度内容が理解できる誌面構成が望まれます。かっこいいデザインは必要ありません。読者に親切な誌面であればいいのです。読者を知り、ターゲットを絞る経営トップ事業部B取引先、顧客、ユーザー株主、地域、家族関連会社事業部A 事業部C?????? ?? ? ? ?? ??図表3:社内報の機能?経営方針の伝達・浸透・共有?事業部間、グループ内会社間の情報共有、ナレッジ共有?組織の求心力・一体感・つながりを醸成するための情報交換/社内の課題解決のきっかけ作り?現場の実態や社員の気持ちを経営陣に伝える/社内のヒーロー・ヒロインの発掘?社員のモチベーションアップ、スキルアップ?顧客、社会、関連会社など、外部(半歩外)からの情報のフィードバック図表2:社内報の発行目的図表4:一般的に従業員が社内報に求めている内容●経営理念・ビジョンの共有と浸透●経営方針の理解と周知徹底●企業文化・風土の醸成●企業DNA の伝承●社内の一体感の醸成●組織の活性化●社内コミュニケーションの活性化●社内情報の共有、会社の状況の伝達●業務情報・事業内容の伝達●従業員の意識・行動改革●従業員のモチベーションアップ●従業員の声を経営層に届ける●従業員の自己啓発の促進、教育研修●会社と家族のパイプ役●会社の歴史の記録●会社の経営内容はどういう状況で、どのように動いているのか●経営陣の経営に関する考え方、見通しなど●自分の仕事や職場の将来性等の情報●労働条件、人事制度など含めてどうなっているのか、どう変わるのか●自分の職場や自分たちの仕事の成果をみんなに知らせたい●同僚や従業員間の動向、人事異動など●同僚や個人の趣味・家庭生活などの興味