ブックタイトル月刊総務2015年10月号第2特集_試し読み

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概要

月刊総務2015年10月号第2特集_試し読み

企画を立てるのが苦手! 企画の立て方にセオリーなどはあるのでしょうか?いろいろありますが、基本的には経営として今従業員に何を伝達しなければならないか、また従業員は何を知りたがっているか、この二つのニーズをしっかりと踏まえることがベースです。日頃からこれらに関心を持ち、企画にどのように結び付けていくか、考えていくことが大切です。ただ経営ニーズが重要といっても、経営トップに会える機会がそうそうあるわけではありません。今何を考えているのか、従業員に何を求めているのか、社内文書はもとより、役員会や幹部会議で、あるいは業界紙などで、どんなことを話されたか、常にアンテナを高くして知る必要があります。 社内報には、社内のコミュニケーション活性化のツールとして、バランスのいいトップダウンとボトムアップが求められますが、経営ニーズや従業員が知りたがっている素材を、タイミング、読者の関心度、取り上げ方を考慮しながら練り上げていくのが、優れた企画の素です。 そのためには担当者として、少しでも深く経営や従業員を理解しておきたいし、いかに企画に協力してもらえるようにするか常に考えなければなりません。経営トップの人柄や考え方を親しみやすくアピールするインタビュー記事、座談会などの取材企画の工夫も必要です。 社内のニュース・出来事は、広範囲で多岐にわたりますから、同じ社内といっても、全体の動きを知る人は限られます。しかし、経営を軸とした社内コミュニケーション作りのためにも、社内情報の共有化はますます重要になってきています。 多くの読者は、その役割を社内報に期待しています。そうした期待に応えて社内の動きを見えるようにし、読者の目になり、耳になるのが社内報の役割であり企画です。情報はどのように集めればよいのでしょうか?「情報はそれを求めている人のところに集まる」とよくいわれますから、常にアンテナを張り、社内外の情報が入りやすいよう感度を磨いておくことです。最近は通信手段の発達でいろいろな情報を得られやすくなりましたが、机上だけでなく、広く全社的な視野に立って、取材などの機会を活用して現場に出かけ、多くの人の声に耳を傾けることがやはり基本です。経営トップや幹部、上司はもとより、第一線の、地方の、さまざまな意見に聞き入ることです。そうこうするうちに社内ニーズがどこにあるのか、読者が何を求めているのか、おのずとわかってきます。その際、あまり自分の属性としての視点にはこだわらず、事業所別、部門別、階層別、職種別、年代別、男女別など、幅広い観点から、できるだけ偏りのない情報を仕入れることが大切です。ある意味では、そうした素材をどれだけ数多く、しかも核心に触れた最新のものを集められるかどうかが、結局は企画の良し悪しを左右することになります。 従業員から持ち込み企画がある場合もむげにせず、また、上司や他部社内報は専任の担当者を設けていないという企業も多く、行き詰まっても悩みを相談できる人がいないという担当者も少なくないでしょう。社内報制作のよくある悩みを整理し、長年社内報制作に携わる社内報アドバイザーの松沼徳さんに、解決策をうかがいました。松沼 徳 (まつぬま・のぼる)Chapter 2株式会社図書月販広報課、アイワ株式会社(現ソニー株式会社に経営統合)広報室等に勤務し、40年にわたり社内広報業務に従事。日経連推薦社内報11年連続受賞。日本経営協会奨励賞他受賞。日経連社内広報センター委員等、数々の審査委員を歴任。第1回以来、全国社内報企画コンペティション審査員を務める。社内報担当者のお悩み解決2015.10 54