ブックタイトル月刊総務2015年10月号第2特集_試し読み

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概要

月刊総務2015年10月号第2特集_試し読み

総務の仕事と兼務しているので、なかなか社内報制作に時間が割けません。効率的な運用の仕方などはありますか?仕事にはタイムリミットがありますから、それぞれの兼任業務の納期が重なるときなどは大変です。ただ何回か経験すると、その流れがわかってきますので、両立のためのさまざまな工夫ができると思います。 社内報制作でいうと、あらかじめ掲載企画の年間計画を立てておき、一年のスケジュールなどを大まかに決めておくと、仕事の配分がわかり、前倒しで段取りよく進められるようになると思います。 ひとくちに効率化といっても、企画から原稿依頼、レイアウト、校正などと編集サイクルに沿った作業から、編集・庶務業務、上司や関係部門への根回しなど煩雑で多岐にわたるため、容易ではありません。しかし慣れてくれば、その仕事に必要な時間も難易度もわかってくるので、ルーティン業務を思い切って圧縮することです。どうしても工数がかかりすぎるレイアウトなどの編集業務などについては外注が増えていますが、ただ丸投げするだけではいけません。どういうものを作りたいのかといった理念の部分も共有して、うまく外注先とコミュニケーションを取り、連携することではじめて効率化がはかられます。 内部的な仕事を分担する方法として、編集委員会を設立することも方法です。取材など各委員で手分けして行うことで、負担は軽減します。 また、総務部や人事部で兼務している方は、ほかの業務のついでに、社内報の話題を出すなどして社内報専任部署とは違う協力関係を築くことができますので、その強みを生かして活動するといいですね。読者アンケートがなかなか回収できません。どのようにすれば回収率が良くなるでしょうか?読者アンケートの平均回収率は一〇%未満が多く(『社内報白書2015』より)、企業規模にかかわらず回収率はあまりよくないため、頭を悩ませている担当者の方も多いでしょう。対策としては、従業員に負担のかからない形式にするというのがもっとも一般的です。 記入式よりも選択式で設問数を少なくする、アンケートの回数を絞るなどの方法が挙げられます。予算に余裕がある場合は、「アンケート回答者の中から抽選で一〇人に○○をプレゼント!」などの特典を付けて回収率の向上をはかるケースもありますが、特典ほしさに「良い」に○を付ける人が増えて、なかなかホンネが聞けないなどの弊害もあります。 また、アンケート回収の効果的な方策として、A社の工夫例が挙げられます。 A社では、社内報発行後、ランダムに全従業員から一〇人程度を抽出して電話をかけ、電話でヒアリングアンケートを実施しているそうです。電話なら五分程度で済みますし、メールやイントラネットで「アンケートに答えてください」と不特定多数の従業員にお願いするよりも効果的です。事実、このやり方でのアンケート回答率は一〇〇%だそうです。参考にしてみてはいかがでしょうか。 アンケート以外にも効果測定の方法はあります。モニター制度なども有効ですし、日頃から上司や同僚、社内の知り合い、同期などの反応を聞いてみることも大事です。辛口を恐れず、とにかく意見はたくさん聞いて社内報作りにフィードバックしていくことで、より良い社内報は生まれます。社内報担当者のやりがいなどはどういったことがあるのでしょうか?企業組織における業務は、縦割りで分業、ラインの一員として行うのが通常です。社内報の仕事は、企画から編集まで、細々した自己裁量の部分が多く、また自己完結型なため、悩んだりして大変ですが、効果的に伝達できたときなど、反響がダイレクトで、充実感を感じやすい仕事といえます。 ときには大企業に負けない充実した内容で企業のイメージアップに貢献することもできます。また取材などで部門や年代を超えた知己を得て大変な財産になることもあります。2015.10 56