学習支援 購読希望者への費用補助
人事部人材開発グループ 福田美理様、小森あさひ様
ガス給湯器をはじめとした住宅設備機器メーカーとして確固たる地位を築く株式会社ノーリツ。同社は社員の自己啓発、学習支援の一環として、2022年からダイヤモンド・プレミアムを採用しています。同社人事部が企画する「学びのサブスク」プログラムは、希望する社員が指定の有料メディア、教育サービスの中から、自分が取り組みたいものを選び、その費用の半額を会社が負担するというユニークなシステム。プログラムの運営にあたる、同社人事部 人材開発グループの、福田美理様と小森あさひ様に、話をうかがいました。
導入の目的
成果
――社員の成長を支援する「学びのサブスク」の一教材として、ダイヤモンド・プレミアムを導入していただき、もう2年半以上が経ちました。まずは、この制度についてご説明いただけますか。
福田様この制度は2022年から始まったものです。コロナ禍以前は、自己啓発や社員の成長を促進するため、集合での研修の機会もかなり多くありました。それがコロナ禍でリアルでの研修を行うのが難しくなってきた中で、なるべく研修以外の形でも社員一人一人の成長、キャリア自律を応援していく施策が必要だと考え、「学びのサブスク」というプロジェクトをスタートさせたんです。
2022年の開始当初から、ダイヤモンド・プレミアムは採用しておりましたが、他にもビジネススキル習得や語学、オンラインメディア等、選べるメニューも増えていき、現在は10前後の有料サービスから社員自身がチャレンジしたいと思うものを、自由に選択できるようにしています。
費用は、半分が個人負担、半分が会社負担です。現在、300人から400人ほどの社員が「学びのサブスク」に参加しており、これは全社員の2割くらいの参加率となります。
――学ぶ教材をいくつもの選択肢の中から自由に選ぶことができるのは、いい制度ですね。その中で、ダイヤモンド・プレミアムを開始当初からメニューに採用していただいた理由はなんでしょうか?
福田様学びの支援ということで、最初はスキルを直接動画などでレクチャーする教育的なサービスの導入を中心に検討していました。ただ、環境変化が激しい、今の複雑化した時代背景の中で、社員一人一人が自分の会社の中だけではなく、会社を取り巻く環境の動向を知ることだったり、今の自分の仕事に直接活かせること以外にも、もう少し広い視野を持っていろんな情報収集をしてもらう必要性も感じました。
それができて、初めてキャリア自律につながっていくのではないかと考え、ビジネス情報メディアへと導入メニューを広げていったのです。ダイヤモンド・プレミアムは独自の特集などが充実していたり、当社に関連のある、エネルギー業界などについての特集も定期的に組まれているので、社員のニーズにもかなうのかなと思いました。特集もサムネイルで分かりやすくアクセスしやすいので、活用されるのではないかと考え、採用させていただきました。
――10前後あるメニューの中で、ダイヤモンド・プレミアムはどのような位置づけでしょうか。
福田様ダイヤモンド・プレミアムは、購読している社員の半数以上がマネジャー層で、40代、50代のミドル以上の層が多数を占めます。これは、ほかのサービスにはなかなかない傾向ですね。
若手や新入社員の場合は今の自分の仕事に直接活かせるスキルや知識を学びたいというニーズが強く、学習系サービスを選ぶケースが多いようです。一方で、社歴を重ねていったマネジャーに必要な情報や知識は、ダイヤモンド・プレミアムにあるのだと思います。
業界の中での自社の立ち位置はどこなんだろうとか、他の業界とこの業界の比較とか、企業産業の深掘りされた情報に触れる必要を感じるポジションになったときに、ダイヤモンド・プレミアムのようなサービスを申し込むのではないでしょうか。
――「学びのサブスク」プログラム全体の参加率が、現在全社員の2割程度とのことですが、これをもっと拡大していくうえで、何か利用促進の工夫はなさっていますか?
小森様まず、利用者の活用頻度を上げる施策として、利用頻度に応じて提携の福利厚生サービス内で使えるポイントを付与しています。ダイヤモンド・プレミアムの場合は、1カ月に15日以上ログインして記事閲覧した社員に対して、ポイントのインセンティブが与えられます。さらに3カ月連続で15日以上を達成した場合は、ボーナスポイントも付与されるキャンペーンを実施中です。導入してまだ間もないのですが、徐々に効果が出ています。
もう一つの利用促進策としては、社内ネットワーク内にある人事部のホームページ上で、積極的にサービスを活用している社員の声を掲載しています。ダイヤモンド・プレミアムへの意見だと、自分のアップデートにとても活用できているという声であったり、管理職の場合は、同業他社や違う業界のトレンドを捉えられるという部分で、マネジャーとしての能力が向上していく感覚がある、といった声が上がっています。
実際の声を、いくつかご紹介しましょう。
「毎日20記事程度の新着記事が更新され、1記事あたり5分程度で読めるのでとても読みやすい。自分のマネジメントの困りごとについても、似た話が多く出ているので、他社も同じだなと共感ができる。自分磨きのためには安い投資だと思った」
「無料メディアの記事は書いた人の主観が入っていることが多いと感じるが、有料メディアは客観的な事実を整理してもらっているため、正しい情報を獲得することができる」
「ダイヤモンド社の出版している人気のビジネス書も読めるので、自己啓発したいと漠然と考えている方にもおすすめ。週刊ダイヤモンドも読み放題なので、買うより断然お得」
「ダイヤモンド社が出版する書籍をいつでも閲覧できることに興味を感じている」
「継続のポイントは気が向いたときに読むのではなく、いつ閲覧するのかを決めておくこと。通勤前に必ずアクセスする」
福田様もともとほかのメディアを使っていた社員が、ダイヤモンドに乗り換えたというケースもあります。一つの記事の深掘りであったり、情報の独自性といった部分で、ダイヤモンドに乗り換えたということでした。
――皆さん、満足していただけているようで、うれしい限りです。人事として、ダイヤモンド・プレミアムを採用しての成果は感じていますか。
福田様学びの一番のベースの部分を作るという意味で、とても寄与していただいています。特定の職種に限らない、他社や他の業界のいろんな情報を知ることが、これからどんどん必要になってくるのだという、会社からのメッセージを伝える方法にもなっていると思います。社員一人一人に自分のキャリアを考えていってほしいということを伝えるための材料、ツールになっているという感じがします。
――「学びのサブスク」を続けてきて、どういった手ごたえを実感されていますか。
福田様特定の成果が出た、という測定までは、まだ難しいところはありますが、学びの土壌づくりというところでは、徐々に浸透していると実感しています。半年ごとに社員への新規募集をかけている中で、「学びのサブスク」の認知度も上がってきています。会社がこういう機会を提供することを、社員も肯定的に捉えているのではと感じます。社員によって意識の差がまだある段階ではありますが、もう少し広く進めていきたいなと思っています。
※本事例の内容は2025年2月12日公開当時のものです。
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